港区で使える補助金の全体像
出どころは「国」「東京都」「港区」の3層です。2026年10月19日時点で、港区の地球温暖化対策助成制度は交付申請を2027年1月29日まで受け付けており、区のページに受付終了の告知はありません。
蓄電池 96,000円/戸。窓などの開口部の断熱改修を含む要件化工事と一緒に行う場合が対象。申請は登録事業者が行う
既存住宅で太陽光 15万円/kW(3.75kW以下・上限45万円)・12万円/kW(3.75kW超)、蓄電池 10万円/kWh(太陽光が既設か同時設置などの条件あり)
区民は太陽光 10万円/kW・上限40万円、蓄電池 4万円/kWh・上限20万円
港区の制度は、太陽光・蓄電池のほか、エネファーム(家庭用燃料電池)、日射調整フィルム、高断熱サッシ、高反射率塗料、電気自動車等用充電設備などを一つの制度で扱います。区民のほか、マンションの管理組合や区内の中小企業者・個人事業者も申請できますが、蓄電システムを申請できるのは区民だけです。
国・都・区の3つは、窓口も書類も別々です。都内の他の区市町村の状況は東京都の補助金の記事にまとめています。
区の助成は太陽光10万円/kW、蓄電池4万円/kWh
区民の場合、太陽光は機器の最大出力(kW)に10万円を掛けた額で上限40万円、蓄電池はSIIに登録された初期実効容量(kWh)に4万円を掛けた額で上限20万円です。太陽光と蓄電池は、1種類ずつ申請書を出します。
太陽光は、モジュール(パネル)がJET(電気安全環境研究所)の認証か、IEC(国際電気標準会議)の制度に加盟する海外認証機関の認証を受けていることが要件です。最大出力は、モジュールの公称最大出力の合計とパワーコンディショナの定格出力のうち小さい方で、小数点第3位以下を切り捨てます。

出力の考え方は太陽光の容量の記事で説明しています。蓄電池の初期実効容量(SIIに登録されている値)の考え方は蓄電池の容量の記事が参考になります。
対象になる条件と、ならないもの
申請時に港区民であること、設置する住所に住むこと、機器が新品であること、同じ住所で同じ機器の助成を過去に受けていないことが条件です。工事を始めてからの申請や、中古・リースの機器は対象になりません。
区外に住む人が区内に家を建てる場合は、住民票を移して港区民になってから申請します。区民が区内の別の場所に家を建てて設置する場合は申請でき、完了報告のときに設置した場所に住んでいることが分かる本人確認書類を出します。区民が区外に家を建てて設置する場合は対象外です。
蓄電システムは、SIIに登録されている機器が対象で、太陽光との接続は区の要件に書かれていません。ただし都の蓄電池の助成は条件が違うため、都も使うなら次の図の違いを先に確かめます。



申請から振込までの流れ
区への手続きは、着工前の交付申請と、工事と支払いを終えたあとの完了報告の2回です。交付申請は郵送・窓口・電子申請で出せますが、完了報告は郵送か窓口だけで、電子申請はできません。

交付申請には、交付申請書(電子申請なら不要)、有効期限内で宛名が申請者と同じ見積書の写し、機器のカタログ、設置予定箇所の現況写真、本人確認書類を付けます。太陽光は認証を受けた機器であることが分かる書類、蓄電池はSIIの登録機器の検索結果画面を印刷したものが要ります。
申請した時から工事内容や見積額が変わる場合は、変更申請書を出し、工事の着工前までに変更の許可を受けます。訪問販売で急いで契約を迫られたときの備えは訪問販売の記事にまとめています。
完了報告には、交付決定のときに送られる完了報告書兼請求書、宛名が申請者名と同じで見積金額と同じ額の領収証、設置後の写真を付けます。太陽光は電力需給契約が確認できる書類の写し、蓄電池は型番が確認できる納品書か保証書の写しが必要です。
金額の中心は東京都の助成
既存住宅なら太陽光は3.75kW以下で15万円/kW(上限45万円)、3.75kW超で12万円/kW、蓄電池は10万円/kWh(DR実証に参加しない場合は上限120万円/戸)です。陸屋根の既存の戸建てには、架台と防水工事の上乗せもあります。
都の蓄電池は、令和8年10月1日以降に事前申込をする場合、SIIが令和8年度の登録済製品一覧に載せた機器だけが対象です(令和8年4月1日から6月30日までに契約締結又は契約・工事完了された事業を除く)。区もSIIに登録された機器を条件にしているため、両方を使うなら、令和8年度の一覧に載った機種を見積りの段階で選んでおきます。
区のパンフレットは、電気の契約を再エネ100%電力のプランに切り替えた人に、区内共通商品券か「みなトクPAY」ポイント2万円分を交付する「再エネ電力導入サポート事業」(申請締切 2027年3月10日)も案内しています。
国の枠と、都と区を両方使うときの順番
都の事前申込は原則として業者と契約する前に、区の交付申請は工事の着工前に行い、区の交付決定のあとに着工します。都の太陽光の交付申請兼実績報告は、支払いを終えて区の助成金を受け取ってから出します。
区の助成額は最大出力や初期実効容量で決まり、区のページに国・都の補助額を差し引く計算は書かれていません。一方、都は区市町村の補助金を助成対象経費から除きます。都の太陽光は区の助成金を受け取ってから交付申請兼実績報告を出すため、区の振込を待つ期間も含めて、事前申込から1年の間に収まる予定を立てます。都は、令和8年度に事前申込を受け付けた申請から、実績報告の際に「金融機関発行の証明書等」の提出を必須にしており、都の太陽光は設置日もこの書類の最終支払日か初回決済日で判断します。
国のリフォームの枠の蓄電池96,000円/戸は、窓などの開口部の断熱改修を含め、住宅の新築時期ごとに決まった要件化工事と一緒に行うことが前提で、平成28年12月31日以前に新築された住宅が対象です(平成29年以降に新築された住宅でも、平成11年の省エネ基準を満たさないことを証明できれば対象)。太陽光発電設備の設置工事は、この枠の対象外です。
国の枠の全体像は国の補助金の記事にまとめています。同じ23区で工事の前に申し込む例は墨田区の記事と江東区の記事、設置のあとに申請する例は新宿区の記事が参考になります。
よくある質問
- Q. 工事を始めてから港区に申請できますか。
- 申請できません。港区の助成は工事の着工前に申請し、審査のあとに届く交付決定の通知を受けてから着工する制度です。申請した時から工事内容や見積額が変わる場合は、着工の前に環境課へ連絡し、変更の許可を受けます。
- Q. 港区の助成と東京都の助成は一緒に使えますか。
- 使えます。区のパンフレットは国や東京都など他機関の助成制度との併用を可能としていますが、他機関側で併用が禁止されている場合もあるため、併用先にも問い合わせるよう求めています(区の他の助成制度とは併用できません)。都は区市町村の補助金の受給額を助成対象経費から除くため、都の太陽光は区の助成金を受け取ってから交付申請兼実績報告を出します。
- Q. 太陽光がなくても、蓄電池だけで港区の助成を受けられますか。
- 区民なら申請できます。区の蓄電システムの要件は、SII(環境共創イニシアチブ)に登録された新品の機器であることなどで、太陽光との接続は条件になっていません。一方、都の蓄電池の助成は、太陽光が既設か同時に設置する場合、または再生可能エネルギー電力メニュー(都が公表する「計画値」の再エネ利用率が100.00%のものなど)を契約済みの場合が対象です。
この記事の用語
- kW
- 発電設備の出力の大きさを表す単位。「4kWの太陽光」はこの値。パネル1枚は0.4〜0.5kW程度で、戸建てでは3〜6kWが多い。 用語集で見る
- kWh
- 電気の量を表す単位。蓄電池の容量(何kWhためられるか)や、1か月に使った電力量に使う。1kWの機器を1時間動かすと1kWh。 用語集で見る
- 初期実効容量
- 蓄電池が導入時点で実際に充放電に使える容量。カタログの定格容量より小さい。補助金の計算にこの値を使う自治体がある。 用語集で見る
- 交付決定
- 補助金を出すという行政の正式な決定。通知書の日付が基準になり、これより前に工事を始めると対象外になる制度が多い。 用語集で見る
- SII
- 国の補助事業の執行を担う一般社団法人。補助対象になる蓄電池の登録製品リストを管理している。 用語集で見る
- パワーコンディショナ
- 太陽光パネルがつくる直流の電気を、家庭で使える交流に変換する機器。補助金の出力判定に使われることがある。 用語集で見る
- DR
- 電力の需要と供給に合わせて、家庭の蓄電池などの充放電を調整する仕組み。国の蓄電池補助の参加条件になっていた。 用語集で見る
出典
| 発行元 | ページ名 | 確認日 |
|---|---|---|
| 港区 | 地球温暖化対策助成制度(更新日 2026年8月26日) | 2026年10月19日 |
| 港区 | 太陽光発電システム(更新日 2026年4月23日) | 2026年10月19日 |
| 港区 | 蓄電システム(更新日 2026年4月23日) | 2026年10月19日 |
| 港区 | 地球温暖化対策助成制度 パンフレット(PDF) | 2026年10月19日 |
| 港区 | 完了報告に必要な書類(更新日 2026年5月19日) | 2026年10月19日 |
| 東京都環境公社(クール・ネット東京) | 令和8年度 家庭における太陽光発電導入促進事業 | 2026年10月19日 |
| 東京都環境公社(クール・ネット東京) | 令和8年度 家庭における太陽光発電導入促進事業 助成金の手引き(PDF) | 2026年10月19日 |
| 東京都環境公社(クール・ネット東京) | 令和8年度 家庭における太陽光発電導入促進事業 実施要綱(PDF) | 2026年10月19日 |
| 東京都環境公社(クール・ネット東京) | 令和8年度 家庭における太陽光発電導入促進事業 交付要綱(PDF) | 2026年10月19日 |
| 東京都環境公社(クール・ネット東京) | 令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業 | 2026年10月19日 |
| 東京都環境公社(クール・ネット東京) | 令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業 申請の手引き(PDF) | 2026年10月19日 |
| 東京都環境公社(クール・ネット東京) | 令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業 実施要綱(PDF) | 2026年10月19日 |
| みらいエコ住宅2026事業事務局(国土交通省) | みらいエコ住宅2026事業 トップページ(補助金申請額の割合) | 2026年10月19日 |
| みらいエコ住宅2026事業事務局(国土交通省) | 対象要件の詳細【リフォーム】 | 2026年10月19日 |
| みらいエコ住宅2026事業事務局(国土交通省) | エコ住宅設備の設置【リフォーム】 | 2026年10月19日 |
