大田区で使える補助金の全体像
出どころは「国」「東京都」「大田区」の3層です。2026年10月2日時点で、大田区の層では住宅リフォーム助成事業の中で太陽光と蓄電池の設置が助成の対象になっています。
太陽光と家庭用蓄電池の補助は、国・都・区で別々の制度です。大田区の層は太陽光専用の制度ではなく、住宅のリフォーム工事をまとめて助成する事業の一つの工事として組み込まれています。
蓄電池 96,000円/戸。窓など開口部の断熱改修と組み合わせる場合が対象。太陽光発電設備の設置工事は対象外
既存住宅で太陽光 15万円/kW(3.75kW以下)・12万円/kW(3.75kW超)、蓄電池 10万円/kWh
助成対象額の10%・上限20万円。太陽光と蓄電池の設置も対象工事
区の「省エネ・再エネ設備や機器の導入等に関する補助制度(家庭向け)」のページも、太陽光発電設備や蓄電池はこのリフォーム助成の対象になると案内しています。都内の他の区市町村の状況は東京都の補助金の記事にまとめています。
区のリフォーム助成は、令和8年9月1日時点で予算の約半分に事前申込の予定が入っています。受付を終えたときはホームページで知らせると区は書いているので、申し込む前に区のページの執行率を見ておくと安心です。
区の助成は標準工事費の10%、上限20万円
区が決めた標準工事費は、太陽光が1kWあたり50万円、蓄電池の追加が1kWhあたり10万円です。この合算と総工事費の低い方の10%が助成額になり、A区分の上限は20万円です。
上限の20万円は、太陽光だけの上限ではありません。A区分には窓や壁の断熱改修、給湯器、屋根や外壁の塗装なども入っており、同じ区分で一緒に申請すると、合わせて20万円までになります(耐震化とアスベスト除去の工事は別の上限)。
区分はAとBの2つで、それぞれ1回ずつ助成を受けられます。B区分はテレワークや子育てに合わせた間仕切り・宅配ボックスなどの工事で、太陽光と蓄電池はA区分に入ります。区は今後、B区分をA区分と統合することを検討していると書いています。
一覧表では、蓄電池は太陽光発電システムの設置に上乗せする追加工事として載っています。蓄電池だけを入れる工事がこの区分でどう扱われるかは、事前申込の前に区の窓口で確かめておくと確実です。
太陽光のモジュールは、電気安全環境研究所(JET)のJETPVm認証のうちモジュール認証を受けたもの(または同等以上)か、IEC(国際電気標準会議)の制度に加盟する認証機関のモジュール認証を受けたものが条件です。対象の機種かどうかは各メーカーに問い合わせるよう区は案内しています。
区の助成とは別に、エネファーム(家庭用燃料電池)には区の定額割引があります。新規設置で20万円、更新設置で10万円で、区の専用LINE「おおた環境なび」の割引クーポンを取扱事業者に見せ、区のCO2削減事業への参加表明もして受けます。
区の助成を受けるための条件
区内に本社がある中小事業者1社との契約、令和8年1月1日から住み続けていること、工事前の事前申込が三つの柱です。施工者と事前申込の条件は一つでも欠けると対象外で、子育て世帯は本申請までの住民登録で住所の条件が緩められます。
区のQ&Aは、足場は工事の一環なので、組んだあとでは工事前にならないと書いています。工事前の写真が無いと助成の対象にならないため、事前申込の書類に工事前の写真を付けます。足場を組まないと撮れない屋根の写真は本申請のときに出せばよいとされているので、太陽光の場合は屋根の工事前の写真を撮っておくよう業者に頼んでおきます。
見積書と請求書の内訳には、対象工事の項目と単価・数量・金額を必ず書くよう区は求めています。事前申込のあとに見積書に無い工事を足すことは原則認められないので、太陽光と蓄電池を両方入れるなら最初の見積りに両方を載せておきます。
家を借りて住んでいる人が申請できるのは、手すりや段差解消などの「住まいの質の向上」の工事だけです。太陽光と蓄電池は、その家を持って住んでいる所有者が申請します。所有者が複数いる場合は住民票の世帯ごとの申請で、別の世帯の共有者がいるときは承諾書を付けます。
区は、リフォーム助成で施工実績があり掲載を希望した事業者のリスト(令和8年度)を公開しています。リストに無い事業者でも対象になる場合があり、工事の苦情や補償には区は対応できないとしています。
金額の中心は東京都の助成
既存住宅なら太陽光は3.75kW以下で15万円/kW、3.75kW超で12万円/kW、蓄電池は10万円/kWhです。大田区でも、太陽光と蓄電池の補助額の大半はこの層から出ます。
都の助成は太陽光と蓄電池で別々の事業なので、どちらか一方だけでも申請できます。太陽光が無い家や、都の要件を満たさない太陽光の家が蓄電池を入れる場合は、再エネ利用率100.00%の電力メニューを契約し、その電力が住宅に供給されていることが条件です。都の要件を満たす太陽光が既にある家が蓄電池を足す場合は、この電力メニューの契約は要りません。
都の助成は、原則として業者と契約する前に事前申込をします。都の太陽光の手引きは「事前申込前に契約締結されているものは助成対象外」としていますが、令和8年4月1日から6月30日までに契約した場合の特例があり、太陽光は令和9年3月31日まで事前申込ができ、蓄電池は事前申込の前の契約でも対象になります。区の事前申込と合わせて、契約の日を見積りの段階で業者と決めておきます。
国の枠は窓などの断熱改修と組み合わせる蓄電池だけ(2026年10月時点)
国の枠で使えるのは、みらいエコ住宅2026事業のリフォームの蓄電池96,000円/戸です(2026年10月2日時点)。対象は原則として平成28年12月31日以前に新築された家で、太陽光発電設備の設置工事は対象になりません。
大田区のリフォーム助成も窓や壁の断熱改修を対象にしているため、窓の断熱と蓄電池を同じ時期に考える家では、国・都・区の3つの条件を並べて読むことになります。区の助成は区内に本社がある中小事業者の施工が条件で、国の枠は事務局に登録した工事業者の申請が条件です。国の枠は、国費が充てられていない自治体の補助制度とは併用できるとしているので、区の助成と同じ工事で使うときは区と業者に確かめます。

両方を使うなら、見積りを頼む業者がそれぞれの条件に当てはまるかを最初に確かめます。国の枠の全体像は国の補助金の記事にまとめています。
申請の順番と期限
契約の前に都の、工事の前に区の事前申込を済ませ、工事と支払いのあとに区の本申請を出します。都の実績報告は、太陽光は区の助成を受けてから、蓄電池は区の交付決定の前でも出せます。区の締切は事前申込が令和9年1月29日、本申請が3月19日です。
都の太陽光の手引きは、区市町村の補助金等を受けた場合はその受給額を助成対象経費から除くとし、実際の受給額が分かる通知書を付けて実績報告を出すよう求めています。蓄電池も、区の助成額(申請予定のものを含む)を対象経費から引いて都の助成額を計算します。区は本申請から助成決定まで1か月程度、決定から振込までおおむね3週間としているので、都の期限から逆算して区の本申請を早めに出しておきます。
区の本申請には、工事前・工事中・工事後の写真、請求書と内訳、領収書の写しなどを付けます。工事写真や請求書はメールでも出せますが、申請書や交付請求書など押印や自書が要る書類は窓口か郵送です。
同じ東京23区で区の太陽光の枠がない例は世田谷区の記事、区の枠が予算到達でいったん止まり、補正予算で受付を再開する例は練馬区の記事にまとめています。蓄電池の型や容量の見方は家庭用蓄電池の記事が参考になります。
よくある質問
- Q. 大田区に太陽光や蓄電池の補助金はありますか。
- あります。住宅リフォーム助成事業のA区分の対象工事に「太陽光発電システム及び蓄電池システムの設置」が入っており、助成対象額の10%、上限20万円です。令和8年度の事前申込(仮申請)は令和9年1月29日までですが、予算がなくなりしだい受付を終えると区は書いています。
- Q. どこの業者に頼んでも区の助成は受けられますか。
- 受けられません。区内に主たる事業所(本社)があり、中小企業基本法に定める中小事業者1社と契約し、見積書・請求書・領収書をその1社が出す工事が条件です。他の市区町村に本社がある会社の区内支店や、区内に本社がある会社の区外の支店に頼んだ工事は対象外と区は案内しています。
- Q. 区の助成と東京都の助成は一緒に使えますか。
- 区は、国・都の補助金と併用できるとしています。ただし、併用しても区の助成額以上の自己負担が残る工事であることが条件です。都の側が併用をどう扱うかは各自で確かめるよう区は書いています。都の助成は、原則として事前申込を契約より前に済ませる必要があります。
この記事の用語
- kW
- 発電設備の出力の大きさを表す単位。「4kWの太陽光」はこの値。パネル1枚は0.4〜0.5kW程度で、戸建てでは3〜6kWが多い。 用語集で見る
- kWh
- 電気の量を表す単位。蓄電池の容量(何kWhためられるか)や、1か月に使った電力量に使う。1kWの機器を1時間動かすと1kWh。 用語集で見る
- 交付決定
- 補助金を出すという行政の正式な決定。通知書の日付が基準になり、これより前に工事を始めると対象外になる制度が多い。 用語集で見る
- 家庭用蓄電池
- 太陽光でつくった電気や夜間の安い電気をためて、必要なときに使う装置。停電時の備えにもなる。 用語集で見る
出典
| 発行元 | ページ名 | 確認日 |
|---|---|---|
| 大田区 | 住宅リフォーム助成事業 | 2026年10月2日 |
| 大田区 | 大田区住宅リフォーム助成事業のご案内(令和8年度・PDF) | 2026年10月2日 |
| 大田区 | 大田区住宅リフォーム助成事業 Q&A(2026年5月・Word) | 2026年10月2日 |
| 大田区 | 省エネ・再エネ設備や機器の導入等に関する補助制度(家庭向け) | 2026年10月2日 |
| 大田区 | 家庭用燃料電池(エネファーム)の設置助成 | 2026年10月2日 |
| 東京都環境公社(クール・ネット東京) | 令和8年度 家庭における太陽光発電導入促進事業 | 2026年10月2日 |
| 東京都環境公社(クール・ネット東京) | 令和8年度 家庭における太陽光発電導入促進事業 助成金の手引き(PDF) | 2026年10月2日 |
| 東京都環境公社(クール・ネット東京) | 令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業 | 2026年10月2日 |
| 東京都環境公社(クール・ネット東京) | 令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業 実施要綱(PDF) | 2026年10月2日 |
| 東京都環境公社(クール・ネット東京) | 令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業 申請の手引き(PDF) | 2026年10月2日 |
| みらいエコ住宅2026事業事務局(国土交通省) | 対象要件の詳細【リフォーム】 | 2026年10月2日 |
| みらいエコ住宅2026事業事務局(国土交通省) | エコ住宅設備の設置【リフォーム】 | 2026年10月2日 |
| みらいエコ住宅2026事業事務局(国土交通省) | よくあるご質問【リフォーム】(2026年6月26日更新・PDF) | 2026年10月2日 |
