文京区の太陽光・蓄電池補助金 設置後に申請、締切は設置月ごと

文京区の助成は設置と支払いのあとに申請します。太陽光は1kWあたり7万円・上限35万円、蓄電池は1kWhあたり2万円・上限10万円です。締切は設置した月ごとに決まり、予算に達すると終わります。

中高層の建物にはさまれた3階建ての住宅の屋根に太陽光パネルがあり、外壁沿いに蓄電池を置いたイラスト
建物が建て込む区内の住宅地をイメージした、太陽光と蓄電池のある戸建てのイラスト。※画像はイメージです。
目次
  1. 文京区で使える補助金の全体像
  2. 区の助成は太陽光7万円/kW、蓄電池2万円/kWh
  3. 助成額は2つの計算の低い方
  4. 対象になる条件と、ならないもの
  5. 締切は設置した月ごとに決まる
  6. 金額の中心は東京都の助成
  7. 国の枠と、都と区を両方使うときの順番

文京区で使える補助金の全体像

出どころは「国」「東京都」「文京区」の3層です。2026年10月23日時点で文京区の助成は受付中で、区のページは令和8年10月16日時点の予算に対する申請額の割合を51%と示しています。

図1 文京区で使える補助金の3層構造(2026年10月23日時点)
国
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)受付中
蓄電池 96,000円/戸。窓などの開口部の断熱改修を必ず含む要件化工事と一緒に行う場合が対象
▼ 別々に申請
東京都
家庭における太陽光発電/蓄電池導入促進事業受付中
既存住宅で太陽光 15万円/kW(3.75kW以下・上限45万円)・12万円/kW(3.75kW超)、蓄電池 10万円/kWh(DR実証に参加しない場合は上限120万円/戸。要件を満たす太陽光の既設・同時設置か、再エネ電力メニューの契約が条件)
▼ 別々に申請
文京区
新エネルギー・省エネルギー設備設置費助成受付中
太陽光 7万円/kW・上限35万円、蓄電池 2万円/kWh・上限10万円
文京区の助成は予算の範囲内で受け付け、申請額が令和8年度予算に達した、または達する見込みとなった時点で、申請期間内でも受付を終える。51%は太陽光・蓄電池・パワーコンディショナなど9種類の設備を合わせた割合で、審査中の申請を含む。都の事業ページは10月23日朝はメンテナンス中で開けなかったため、都の受付状況は10月21日に確認したもの。出典:文京区 新エネルギー・省エネルギー設備設置費の助成について、クール・ネット東京 各事業の手引き、みらいエコ住宅2026事業。

文京区の制度は、太陽光・蓄電池のほか、パワーコンディショナの更新、エネファーム、雨水タンク、断熱窓、エコキュート、高日射反射率塗料、LED照明器具等、住宅用宅配ボックスを一つの助成事業で扱います。個人の申請は、令和8年度から「区内に住所を有する方」が対象になりました。

国・都・区の3つは、窓口も書類も別々です(国の枠は、登録された事業者が代わりに申請します)。都内の他の区市町村の状況は東京都の補助金の記事にまとめています。

区の助成は太陽光7万円/kW、蓄電池2万円/kWh

太陽光は1kWあたり7万円・上限35万円、蓄電池は1kWhあたり2万円・上限10万円です。太陽光は5kW、蓄電池は5kWhで上限に届き、これより大きくしても区の助成額は増えません。

図2 文京区の助成額(令和8年度・個人)
太陽光・蓄電池
住宅用太陽光発電システム7万円/kW・上限35万円
家庭用蓄電システム2万円/kWh・上限10万円
一緒に検討されやすい機器
パワーコンディショナ(更新のみ)経費(税抜)の1/4・上限10万円
エネファーム7万円/基
太陽光のkWは小数点以下第3位、蓄電池のkWhは小数点以下第2位を四捨五入する。蓄電池の容量は実効容量ではなく定格容量で数える。パワーコンディショナは、今ある太陽光を使い続けるための更新が対象で、蓄電池を付けるためにハイブリッド型へ入れ替える場合は対象外。出典:文京区 パンフレット「7 助成対象設備の要件・上限額及び助成対象金額」、申請書(別記様式第1号)記入例、Q&A【設備別編】Q54・Q55。
太陽光パネルと家庭用蓄電池のある戸建てのイラスト
区の蓄電池は、太陽光(またはエネファーム)と常時接続していることが条件です。※画像はイメージです。

太陽光は、JET(電気安全環境研究所)か、IECEE-PV-FCS(太陽電池の国際的な認証制度)に加盟する海外の認証機関の太陽電池モジュール認証を受けたもので、発電した電力をその住宅で使うことが条件です。太陽光パネルだけを増設する場合は対象外です。

蓄電池は、太陽光かエネファームと常時接続するリチウムイオン蓄電池などで構成されるシステムで、SII(環境共創イニシアチブ)が指定したものに限られます。太陽光につなぐ場合は太陽光の電力をためられること、エネファームにつなぐ場合は停電時にエネファームを起動して発電させられることが条件です。容量の決め方は蓄電池の容量の記事で説明しています。

助成額は2つの計算の低い方

区の助成額は「単価×kW(kWh)」と「経費(税抜)から国や都の補助額を引いた額」の低い方で、上限の範囲内・千円未満切り捨てです。国や都の補助が大きいと、区の額が単価どおりにならないことがあります。

図3 区のQ&Aの計算例(太陽光4kW・設置費70万円・他機関の補助50万円)
① 単価で計算
7万円 × 4kW
28万円
と
② 経費から計算
70万円 − 50万円
20万円
→
区の助成額
低い方
20万円
区のQ&Aは、同じ4kWを100万円で設置し他機関の補助を受けない場合は、7万円×4kW=28万円が助成額になる例も示している。国や都の補助金とは、国・都の制度側で併用不可とされていなければ併用できるが、国・都などから受け取る額と区の助成額の合計が、設置にかかった経費(文京区助成対象経費)を上回ることはできない。出典:文京区 Q&A【設備別編】Q44・【共通編】Q2、パンフレット「5 申請に当たっての注意事項」。

申請書の「他機関への申請状況」の欄には、国や東京都に申請した補助金の交付予定額を書きます。経費の欄には国や都の補助額を差し引かず、助成対象経費をそのまま書くよう区は求めています。

助成対象経費は、設備購入費、関連部材購入費、設置工事に係る経費、既存設備の撤去に係る経費の4項目です。太陽光と一体で切り離せないモニターやリモコン、HEMS(家庭のエネルギーを見える化し制御する仕組み)は、太陽光の経費に含めてよいとされています。

対象になる条件と、ならないもの

区内に住所があり、区内の住宅に設備を設置して使う人が対象です。申請日に経費を全額支払っていること、契約者・申請者・領収書の名義人・振込口座の名義人が同じであることも求められます。

図4 文京区の助成の主な条件(個人)
対象になる
申請できる人区内に住所があり、区内の住宅を所有するか住んでいる人
設置の期間令和8年2月1日〜令和9年1月31日
支払い申請日に全額支払い済み
名義申請者=契約者=領収書の名義人=口座名義人
対象にならない
中古・リースの設備対象外
法人が所有(共有を含む)する住宅・社宅対象外
販売・譲渡を目的とする住宅や設備対象外
同じ年度・同じ住宅で同じ設備の2回目対象外
同じ設備を対象とした区の他の補助金との併用できない
住宅を共有している場合は共有者全員の同意、住んでいる人が申請する場合は所有者全員の同意が要る。申請日に指定年度の住民税を滞納していないことも要件。設備の更新は、耐用年数(太陽光17年・蓄電池6年・パワーコンディショナ10年)を過ぎたものに限る。出典:文京区 パンフレット「6 助成対象者の要件」「7 助成対象設備の要件」、Q&A【共通編】Q5・Q11。

ショッピングローンなどで立替・後払いにした場合は、ローン会社への支払いまで終わってから申請します。クレジットカードで払う場合は、口座からの引き落としが済んでから申請し、売上票・利用明細書・通帳の写しの3点を出します。分割払いも申請できますが、申請日の時点ですべての支払いが終わっていることが条件です。

施工業者は区内・区外を問いません。区は個別の業者を紹介していないとしています。訪問販売で設置を勧められたときに確かめることは訪問販売の記事にまとめています。

締切は設置した月ごとに決まる

申請期間は「設備を設置した月」ごとに区切られています。10月に設置した設備は令和9年1月4日まで、11月は2月1日まで、12月と令和9年1月は3月1日までです。

図5 設置した月と申請の締切(令和8年10月以降の設置分)
10月
令和9年1月4日まで
申請は10月1日から
11月
令和9年2月1日まで
申請は11月2日から
12月
令和9年3月1日まで
申請は12月1日から
1月
令和9年3月1日まで
令和9年1月の設置。申請は1月4日から
設置日は、保証書等に書かれた設備の購入日・引渡日・保証開始日または施工完了日(区のQ&Aでは、施工完了日を使うのは断熱窓・高日射反射率塗料・LED照明器具等・宅配ボックスで、太陽光・蓄電池などは保証書等の購入日・引渡日・保証開始日)。期間は厳守で、郵送は消印有効。来庁で出す場合は土・日曜、祝日、年末年始(12月29日〜1月3日)を除く。9月に設置した設備の締切は11月30日。出典:文京区 パンフレット「2 申請期間」、新エネルギー・省エネルギー設備設置費の助成について、Q&A【共通編】Q4。

締切を過ぎてからの申請は受け付けられません。区のQ&Aは、必要書類が一部そろわないまま締切日を過ぎた場合も受け付けないとしているため、書類は設置の前から準備を始めます。

図6 文京区の申請から入金までの流れ
1要件を確かめる設置の前に
2設置・支払い令和9年1月31日までに設置
3申請書類を提出設置月ごとの締切まで。原則郵送
4受付・審査現地調査の場合あり
5交付決定通知通知書等が届く
6請求書を出し入金請求書と通帳等のコピーを提出
申請は申請者本人の名義で、原則郵送(文京区 資源環境部 環境政策課 新エネ省エネ助成申請担当あて)。施工業者の名義では申請できない。審査にかかる日数は区の資料に示されていない。出典:文京区 パンフレット「3 申請」「4 助成決定・助成金支払までの流れ」、Q&A【共通編】Q6・Q18。

申請には、申請書、施工業者が作る経費内訳書、住民票の写し(マイナンバーと本籍地の記載を除き、発行から3か月以内)、住民税の納税証明書または非課税証明書(7月以降の申請は令和7年度分)、建物登記事項証明書(発行から3か月以内。インターネットの登記情報提供サービスで取ったものは不可)、領収書の写し、工事請負契約書の写し(発注者の控え)、製品保証書の写し、設置前と設置後のカラー写真、機器のパンフレットを付けます。

太陽光は、住宅の全景写真、モジュールの枚数が分かる図面、単線結線図などの図面も要ります。蓄電池は、型式が分かる写真、つないでいる太陽光かエネファームが分かる写真か保証書、単線結線図などの図面が要ります。区のQ&Aは、単線結線図と、蓄電池と各機器の接続図面を1枚で兼ねてもよいとしています。

金額の中心は東京都の助成

既存住宅なら太陽光は3.75kW以下で15万円/kW(上限45万円)、超えると12万円/kWです。蓄電池は10万円/kWh(DR実証不参加は上限120万円/戸)で、要件を満たす太陽光の既設・同時設置か再エネ電力メニューの契約が条件です。

図7 都と区を合わせた計算例(既存住宅・太陽光4kW)
東京都
12万円 × 4kW
48万円
+
文京区
7万円 × 4kW
28万円
=
合計
都+区
76万円
都の太陽光は3.75kWを超えると12万円/kW。都は、太陽光モジュールの公称最大出力の合計とパワーコンディショナの定格出力の小さい方で出力を数える。区は経費(税抜)から都などの補助額を引いた額との低い方、都も国や区市町村の補助金等を受給した場合はその額を助成対象経費から除くため、設置費によってはこの額に届かない。出典:クール・ネット東京 家庭における太陽光発電導入促進事業 助成金の手引き、文京区 パンフレット。

都の蓄電池は、要件を満たす太陽光(JETなどのモジュール認証が有効期限内で、住宅の居住部分で電気を使い、50kW未満のもの)が既にあるか蓄電池と同時に設置する場合が対象です。そうでない場合は、都の実施要綱の別表に掲げる再生可能エネルギー電力メニュー(「東京都エネルギー環境計画書制度メニュー別一覧表」で「計画値」の再エネ利用率が100.00%のもの、または別途都が指定するもの)を契約し、その電気が住宅に供給されていることが条件で、処分制限期間(蓄電池システムは6年)が過ぎるまで契約を続けます。令和8年10月1日以降に都へ事前申込をする場合は、SIIが令和8年度の国の補助事業の対象機器として登録した機器に限られるため(令和8年4月1日から6月30日までに契約締結、または契約・工事完了した事業を除く)、都と区の両方を使うなら見積りの段階で機種を確かめます。

国の枠と、都と区を両方使うときの順番

都の事前申込は契約の前、区への申請は設置と支払いのあとです。都の太陽光の交付申請兼実績報告は区の助成金を受け取ってから出し、期限は事前申込から1年以内か令和11年3月30日の早い方です。

図8 都と区を両方使うときの順番(都の太陽光の場合)
1都の事前申込業者と契約する前
2契約・設置・支払い区の対象は令和9年1月31日までの設置
3区へ申請設置月ごとの締切まで
4区の交付決定・入金請求書を出してから振込
5都の交付申請兼実績報告区の受給後。事前申込から1年以内か令和11年3月30日の早い方
都の太陽光の手引きは、事前申込前に契約締結されているものは助成対象外とし(令和8年4月1日から6月30日までに契約した場合は、令和5〜7年度に事前申込をしていないことなどを条件に、令和9年3月31日までの事前申込が認められる)、国または区市町村の補助金等を受給した後で、実際の受給金額がわかる通知書等を付けて交付申請兼実績報告を行うよう求めている。事前申込有効期限は延長できない。出典:クール・ネット東京 家庭における太陽光発電導入促進事業 助成金の手引き、文京区 パンフレット・Q&A【共通編】Q20。

区の申請では、都の補助金は交付予定額として書きます。都の太陽光を使う場合は、区の入金を待つ期間も含めて、都の事前申込から1年の間に契約・設置・区の申請と入金・都の報告までを収める予定を立てます。

図9 これからの期限(2026年10月23日時点)
11/16
国の交付申請の予約
遅くともこの日まで
12/31
国の交付申請
遅くともこの日まで
1/31
区の設置期間の終わり
令和9年。令和8年度の対象
3/1
区の最後の締切
令和9年。12月・1月の設置分
国の期限は予算上限に達した場合はその時点まで。国のリフォームの補助金申請額の割合は「2026年10月23日 午前0時時点」で11%。区の受付も予算に達した時点で終わる。出典:文京区 パンフレット「2 申請期間」、みらいエコ住宅2026事業 トップページ・【リフォーム】。

国のリフォームの枠の蓄電池96,000円/戸は、窓などの開口部の断熱改修を必ず含む要件化工事(住宅の新築時期などで組み合わせが決まる)と一緒に行うことが前提で、平成28年12月31日以前に新築された住宅が対象です(平成29年以降に新築された住宅でも、平成11年の省エネ基準を満たさないことを証明できれば対象)。交付申請は、登録された事業者(みらいエコ住宅事業者)が工事の発注者に代わって行い、太陽光発電設備の設置工事はこの枠の対象外です。パワーコンディショナの交換の時期と費用はパワコンの記事にまとめています。

国の枠の全体像は国の補助金の記事にまとめています。同じ23区で設置のあとに申請する例は豊島区の記事と新宿区の記事が参考になります。

金額についての注記
※本記事は 2026年10月23日時点 で公開されている制度の内容にもとづきます。制度は年度ごとに改定されます。
※いずれの制度も予算の上限に達した時点で受付が終了する場合があります。記事中で「受付中」としたものが、閲覧時点では終了していることがあります。
※実際の設置費用と補助額は、住宅の条件・選ぶ機器・施工会社によって異なります。記載の金額は制度上の単価や上限であり、受け取れる額を保証するものではありません。

よくある質問

Q. 文京区の助成は、工事の前に申し込む必要がありますか。
ありません。文京区の助成は、設備の設置と支払いがすべて終わってから申請する設置後申請で、申請期間は設備を設置した月ごとに決まっています。ただし東京都の助成も使う場合は、都の事前申込を業者との契約より前に済ませておきます。
Q. ローンやクレジットカードで払った場合も申請できますか。
できますが、申請日の時点で支払いが終わっていることが条件です。区は、ショッピングローンなどの立替・後払いはローン会社への支払いまで終わっていること、クレジットカード払いは口座からの引き落としが済んでいること、分割払いはすべての支払いが済んでいることを求めています。設置した月ごとの申請期間を過ぎると受け付けられないため、支払いの終わる時期を契約の前に確かめておきます。
Q. 太陽光と蓄電池を一緒に付けた場合、両方申請できますか。
できます。区のQ&Aは、太陽光発電システムと蓄電池の2項目で申請できるとしています。各設備の設置期間が同じであれば、住民票の写しなどの共通書類は1通で足ります。ただし蓄電池と一緒にハイブリッド型のパワーコンディショナを付けた場合、パワーコンディショナは蓄電システムに含まれ、別には申請できません。

この記事の用語

kW
発電設備の出力の大きさを表す単位。「4kWの太陽光」はこの値。パネル1枚は0.4〜0.5kW程度で、戸建てでは3〜6kWが多い。 用語集で見る
kWh
電気の量を表す単位。蓄電池の容量(何kWhためられるか)や、1か月に使った電力量に使う。1kWの機器を1時間動かすと1kWh。 用語集で見る
SII
国の補助事業の執行を担う一般社団法人。補助対象になる蓄電池の登録製品リストを管理している。 用語集で見る
パワーコンディショナ
太陽光パネルがつくる直流の電気を、家庭で使える交流に変換する機器。補助金の出力判定に使われることがある。 用語集で見る
DR
電力の需要と供給に合わせて、家庭の蓄電池などの充放電を調整する仕組み。国の蓄電池補助の参加条件になっていた。 用語集で見る

出典