相模原市の太陽光・蓄電池補助金 申請は年2回の期間だけ

相模原市の枠は住宅用スマートエネルギー設備等導入奨励金です。太陽光8万円・蓄電池20万円の定額で、申請は年2回の期間だけ。第1期は9月30日必着で、件数超過なら抽選です。

太陽光・蓄電池の工事完了後に申請書類を確認する夫婦
相模原市の奨励金は、設備の工事が完了してから必要書類をそろえて申請します。※画像はイメージです。
目次
  1. 相模原市で使える補助金の全体像
  2. 申請できるのは年2回の期間だけ
  3. 金額はコースごとの定額
  4. 先着ではなく、件数を上回れば抽選
  5. 同時に申請できない組み合わせがある
  6. 買う人と、ゼロ円ソーラーで借りる人
  7. 申請は工事が終わってから

相模原市で使える補助金の全体像

出どころは「国」「神奈川県」「相模原市」の3層です。2026年9月18日時点で、設備を買って自分で申請できるのは相模原市の枠と、国のリフォーム向けの枠になります。

国・神奈川県・相模原市の制度と太陽光・蓄電池のある住宅の関係図
※国・県・市の制度は、それぞれ申請先や条件が異なります。※画像はイメージです。

太陽光と家庭用蓄電池の補助は、国・県・市で別々の制度です。相模原市で設備を購入して設置する家庭が最初に見るのは、市の枠になります。

図1 相模原市で使える補助金の3層構造(2026年9月18日時点)
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)受付中
蓄電池 96,000円/戸。太陽光発電設備の設置工事は対象外
▼ 別々に申請
神奈川県
住宅用太陽光発電・蓄電池導入費補助金第2期は締切
太陽光 7万円/kW + 蓄電システム等 1台15万円。第2期は9月7日に予算額到達で締切
▼ 別々に申請
相模原市
住宅用スマートエネルギー設備等導入奨励金第1期は9/30必着
太陽光 8万円 + 蓄電池 20万円。工事のあとに申請
県の第2期は令和8年9月7日に受付を開始し、同日に申請額が予算額に達して締め切られた。第3期の告知は9月18日時点でない。出典:相模原市・神奈川県の各公式ページ、みらいエコ住宅2026事業「エコ住宅設備の設置【リフォーム】」および「よくあるご質問(リフォーム工事)」。

制度の名前は「補助金」ではなく奨励金です。市のページでもそう呼ばれていて、検索して出てくる相模原市の住宅向けの枠はこの奨励金になります。

県の枠は太陽光7万円/kW、蓄電システム等が1台15万円と単価が大きいものの、第2期は令和8年9月7日に受付を開始した当日に予算額へ達して締め切られました。県全体の動きは神奈川県の補助金の記事にまとめています。

国の枠のうち、既存の住宅に蓄電池を足す工事はみらいエコ住宅2026事業の対象で、額は96,000円/戸です。同じ事業のリフォームの区分では、太陽光発電設備の設置工事は対象外と明記されています。

図2 太陽光と蓄電池を入れた場合の計算例(市の奨励金のみ・2026年9月18日時点)
太陽光発電システム
一律(出力を問わない)
8万円
定置用リチウムイオン蓄電池
一律(容量を問わない)
20万円
合計
市の奨励金
28万円
太陽光は太陽光単体補助コース、蓄電池は自家消費コースにあたり、この2つは同時に申請できる。事業完了日が同じ奨励対象期間の中にあるときは、まとめて1回で申請する。出典:相模原市 奨励金のご案内 p.3〜5。

申請できるのは年2回の期間だけ

申請期間は第1期と第2期の2つです。第1期は令和8年9月1日から9月30日必着、第2期は令和9年2月1日から2月26日必着で、その間は受け付けていません。

図3 第1期と第2期の日程(令和8年度)
4/1
第1期の奨励対象期間が始まる
この日から9/30までに事業が完了した設備が第1期の対象
9/1
第1期の申請受付が始まる
郵送は必着、または窓口へ持参
9/30
第1期の申請期限
必着。同じ日が第1期の奨励対象期間の最終日でもある
10月中旬
第1期の抽選の有無を公表
市のホームページで公表。電話等での個別回答はない
2/26
第2期の申請期限
受付開始は令和9年2月1日。2月27日以降は受け付けない
第2期の奨励対象期間は令和8年10月1日から令和9年2月26日まで。日付は令和8年度のもの。出典:相模原市 奨励金のご案内 表紙・p.4、よくある質問 p.1。

期間が区切られているのは、市が予定件数を期ごとに配分しているからです。工事がいつ終わったかで、出せる期が決まります。

事業完了日は、設備ごとに「引渡日」「領収日」「住定日(住民票に記載された住所を定めた日)」のうち最も遅い日です。リース契約や電力販売契約で導入した場合は、領収日の代わりに契約の締結日を見ます。

第1期の対象期間に完了した設備を、第2期にまとめて申請することはできません。 4月に太陽光、11月に蓄電池を入れたなら、太陽光は第1期、蓄電池は第2期と、別々に出すことになります。

金額はコースごとの定額

太陽光発電システムが8万円、蓄電池とV2Hが各20万円、ZEHが30万円、LCCM住宅はZEHに10万円の加算です。出力や容量に単価を掛ける形ではありません。

図4 コース別の奨励金額(2026年9月18日時点)
ZEHコースZEH
30万円
定額
自家消費コース定置用リチウムイオン蓄電池
20万円
定額
自家消費コースV2H
20万円
定額
ZEHコースLCCM住宅の加算
10万円
ZEHに加算
太陽光単体補助コース太陽光発電システム
8万円
定額
棒の長さは30万円を100%とした比。金額はいずれも一律で、設備の出力・容量・工事費では変わらない。出典:相模原市 奨励金のご案内 p.3。

太陽光にはメーカーや型式の要件がありません。ただし太陽電池の公称最大出力とパワーコンディショナの定格出力を比べて小さい方が2kW以上10kW未満であること、系統連系(電力会社の送配電網につなぐこと)の手続きを済ませていること、未使用品であることが要件です。

蓄電池は、申請する年度かその前年度の環境省「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業」の補助対象機器であることが条件です。V2Hは、経済産業省の充電・充てんインフラ等導入促進補助金の対象機器であることが条件になります。

太陽光の要件には「発電した電気がその住宅で消費されること」が入っています。ただし余剰買取方式(使い切れなかった分だけを売る形)の売電は妨げないとされていて、自家消費と売電の両方をする家庭も対象です。

ZEHコースは設備ではなく住宅の性能を見る枠です。BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)でZEHの認証を受けていることが条件で、既築住宅を改修してZEHにした場合は、国や他の自治体の補助金を引いた経費が90万円以上であることも要ります。

図5 自家消費コースは太陽光との連系が必須
家庭用蓄電池を置いた戸建てのイラスト
蓄電池だけ
自家消費コースの対象外
太陽光パネルを載せた戸建てのイラスト
太陽光だけ
太陽光単体補助コースの対象
太陽光パネルと家庭用蓄電池のある戸建てのイラスト
太陽光+蓄電池
両方のコースの対象
自家消費コース(蓄電池・V2H)は、連系する太陽光発電システムが太陽光単体補助コースと同じ要件を満たしていることが条件。太陽光は新設・既設を問わない。出典:相模原市 奨励金のご案内 p.2。※画像はイメージです。

条件は片方向です。蓄電池やV2Hには太陽光の連系が要りますが、太陽光の側に蓄電池を置く条件はありません。既設の太陽光に蓄電池を足す形でも自家消費コースの対象になります。

先着ではなく、件数を上回れば抽選

コースごとに期別の予定件数が決まっていて、申請件数がそれを上回ったときは抽選です。早く出した人から順に決まる先着順ではありません。

図6 第1期の予定件数と、9月11日時点の申請状況
自家消費コース予定235件
100件
235件中
太陽光単体補助コース予定225件
64件
225件中
ZEHコース(ZEH)予定50件
11件
50件中
ZEHコース(LCCM住宅)予定3件
0件
3件中
棒の長さは各コースの第1期の予定件数に対する割合。自家消費コースの第1期の予定件数は235件、太陽光単体補助コースは225件、ZEHは50件、LCCM住宅は3件。申請状況は令和8年9月11日時点の公表値で、第1期の受付は9月30日まで続く。出典:相模原市 住宅用スマートエネルギー設備等導入奨励金(令和8年9月17日更新)。

年間の予定件数は、太陽光単体補助コースが450件、自家消費コースが470件、ZEHが100件、LCCM住宅が5件です。これを2つの期に分けていて、LCCM住宅だけが第1期3件・第2期2件、ほかは半分ずつになっています。

9月11日時点では、どのコースも第1期の予定件数に届いていません。抽選の有無は申請期間が終わってから、10月中旬を目処に市のホームページで公表される予定です。

先着順ではないため、期限内に書類を揃えることが実質的な条件になります。書類に不足があると受け付けられず、9月下旬の窓口は混み合うと市が案内しています。

同時に申請できない組み合わせがある

太陽光単体補助コースとZEHコースは併願できません。ゼロ円ソーラーのプランで太陽光を入れた住所も、太陽光単体補助コースの対象から外れます。

図7 太陽光単体補助コースに申請できる場合と、できない場合
申請できる
自分で購入して設置した対象
同じ住所で自家消費コースにも出す併願できる
前回の交付から10年を過ぎた再度申請できる
申請できない
ZEHコースにも出す併願できない
市に登録されたゼロ円ソーラーのプランで導入した対象外
平成28年度以降に市のZEH・LCCM住宅の補助を受けた対象外
ZEH Orientedで申請する場合は、太陽光単体補助コースと自家消費コースのどちらにも申請できない。奨励金の交付は設備等の種別ごとに1世帯1回限りで、再度申請できるのは自家消費コースが6年、その他が10年を過ぎた場合か、転居等で住民票の住所地が変わった場合。出典:相模原市 奨励金のご案内 p.4〜5。

申請できるのは、住民票の市内の住所地にある住宅に住む個人で、市税に滞納がないことが共通の要件です。自分の所有でない住宅に設置する場合は、所有者の承諾が要ります。

令和8年度からの変更点が2つあります。小売電気事業者へ売電していない完全自家消費の家庭でも申請できるようになったことと、「接続契約の締結日」を事業完了日に含めなくなったことです。

後者には経過措置があります。令和8年3月31日までに事業が完了していても、令和8年4月1日から令和9年2月26日までに太陽光の接続契約を結んだ場合は、令和8年度の対象期間に完了したものとみなされます。

買う人と、ゼロ円ソーラーで借りる人

市には枠が2つあります。設備を買った人が出すのが奨励金、初期費用ゼロのプランで導入する場合は事業者が出す別の補助金です。

太陽光設備を購入する場合と初期費用ゼロの契約で導入する場合の比較イラスト
設備を購入する方式と初期費用ゼロの方式では、申請者や補助の受け方が異なります。※画像はイメージです。
図8 2つの枠の違い(2026年9月18日時点)
買う人:奨励金
申請するのは住んでいる個人
太陽光一律8万円
蓄電池一律20万円
受付年2回の期間
借りる人:初期費用ゼロ補助金
申請するのはゼロ円ソーラー事業者
太陽光7万円/kW(5kWまで)
蓄電池経費の1/3・上限51万円
受付5/1〜令和9年1/29・先着
初期費用ゼロ補助金は、市内の施工業者が施工した場合に太陽光へ3万円/kWを加算する。蓄電池は1kWh当たり15.5万円の1/3を上限とし、千円未満は切り捨て。事業者は補助金相当額を電気料金やリース料に還元することが条件。出典:相模原市 住宅用初期費用ゼロ太陽光発電設備等導入補助金。

ゼロ円ソーラーは、事業者が初期費用を負担して設備を設置し、住宅所有者が電気料金かリース料を払う方式です。契約期間は概ね10年で、一定期間が過ぎると設備は住宅所有者に無償で譲渡されると市が説明しています。

この場合、住民が市へ申請することはありません。市に事前登録されたプランを提供する事業者が補助金を受け取り、その分を料金から割り引く形です。先着順で、申請額が予算の範囲を超えた日に受付が終わります。

同じ住所で両方は使えません。登録プランで太陽光を導入した住宅は、太陽光単体補助コースに申請できないと「ご案内」に明記されています。買う方式と借りる方式の一般的な違いは千葉県の補助金の記事でも整理しています。

申請は工事が終わってから

交付決定を待って着工する形ではなく、事業が完了してから書類を出す事後申請です。書類が1つでも欠けていると受け付けてもらえません。

設備工事の完了から書類準備、申請、通知、奨励金受け取りまでの流れ
工事完了後に公的書類と設備関係書類をそろえ、郵送または窓口で申請します。※画像はイメージです。
図9 申請の流れ(第1期の場合)
1設備を設置し、支払いと引渡しを済ませる9月30日までに事業完了
2住民票と市税の証明書を取る事業完了日以降、または申請日から3か月以内のもの
3書類を揃えて郵送または持参9月30日必着。一部だけの提出は受け付けない
4抽選の有無の公表10月中旬を目処に市のホームページで
5交付決定・奨励金の受け取り取下げは交付決定を知った日から14日以内
申請書(第1号様式)の記入日は、事業完了日以降かつ申請期間内にする。住民票は世帯全員が記載されたものでコピー不可、マイナンバー記載のものは不可。出典:相模原市 奨励金のご案内 p.6〜9、市ページ(令和8年9月17日更新)。

太陽光の申請では、設備の全景カラー写真が要ります。写真ですべてのパネルの枚数が確認できない場合は、パネル配置図も合わせて出すことになっています。

蓄電池とV2Hは、国の対象機器一覧のうち該当ページを印刷し、自分の機種の欄に色を付けて提出します。メーカー名と型番が分かる書類(出荷証明書、保証書、銘板の写真など)も合わせて出します。

窓口へ持参しても、その場で不備の確認や審査は行われません。提出した書類は返却されないため、手元に控えを残しておく形になります。郵送の場合は、必要な書類をすべて1つの封筒に入れて送ります。

受け取ったあとにも制限があります。処分制限期間は減価償却資産の耐用年数等に関する省令が定める期間か10年のうち短い方で、その間に譲渡・廃棄をするときは事前の承認が要ります。

県内の他の市の制度は横浜市川崎市の記事にまとめています。神奈川県全体の一覧は神奈川県のページからたどれます。

金額についての注記
※本記事は 2026年9月18日時点 で公開されている制度の内容にもとづきます。制度は年度ごとに改定されます。
※いずれの制度も予算の上限に達した時点で受付が終了する場合があります。記事中で「受付中」としたものが、閲覧時点では終了していることがあります。
※実際の設置費用と補助額は、住宅の条件・選ぶ機器・施工会社によって異なります。記載の金額は制度上の単価や上限であり、受け取れる額を保証するものではありません。

よくある質問

Q. 相模原市の奨励金は、工事の前に申請するのですか。
工事が終わってからの申請です。引渡日・領収日・住定日のうち最も遅い日を事業完了日とし、その日が奨励対象期間に入っている設備について、申請期間内に出します。交付決定を待ってから着工する形ではありません。
Q. 太陽光を10kW載せると奨励金は増えますか。
増えません。太陽光発電システムは出力にかかわらず一律8万円です。むしろ、太陽電池の公称最大出力とパワーコンディショナの定格出力の小さい方が2kW以上10kW未満であることが要件なので、10kW以上では対象から外れます。
Q. 第1期に間に合わなかった場合はどうなりますか。
10月1日から令和9年2月26日までに事業が完了した設備は、令和9年2月1日から2月26日までの第2期で申請します。第1期の奨励対象期間に完了した設備を第2期にまとめて出すことはできません。

この記事の用語

kW
発電設備の出力の大きさを表す単位。「4kWの太陽光」はこの値。パネル1枚は0.4〜0.5kW程度で、戸建てでは3〜6kWが多い。 用語集で見る
自家消費
発電した電気を売らずに自宅で使うこと。買う電気を減らせるので、売電単価より買電単価が高い今は有利になりやすい。 用語集で見る
交付決定
補助金を出すという行政の正式な決定。通知書の日付が基準になり、これより前に工事を始めると対象外になる制度が多い。 用語集で見る
系統連系
発電設備や蓄電池を電力会社の送電網につなぐこと。つないで初めて売電や買電ができる。 用語集で見る
パワーコンディショナ
太陽光パネルがつくる直流の電気を、家庭で使える交流に変換する機器。補助金の出力判定に使われることがある。 用語集で見る
V2H
電気自動車の電池から家に電気を送る設備(Vehicle to Home)。車を大きな蓄電池として使う考え方。 用語集で見る
売電
発電した電気を電力会社などに売ること。単価は制度と時期で決まる。 用語集で見る
家庭用蓄電池
太陽光でつくった電気や夜間の安い電気をためて、必要なときに使う装置。停電時の備えにもなる。 用語集で見る

出典